開発者必見!AI駆動開発でVB.NET移行を12.5人月から2.0人月に削減した実践事例

AIでシステム開発が爆速化!ちばぎんCSの挑戦
システム開発現場で「エンジニア不足」や「レガシーシステムの技術的負債」といった課題に直面している開発者やWeb制作者の皆さんは多いのではないでしょうか?
そんな中、千葉銀行グループのIT企業である「ちばぎんコンピューターサービス(ちばぎんCS)」が、これらの課題を解決するために「AI駆動開発」の仕組みを構築し、驚くべき成果を出しました。特にVB.NETのシステム移行において、従来の12.5人月かかると見積もられていた工数を、わずか2.0人月にまで削減したというのです。原価削減率は81.6%!
この記事では、ちばぎんCSがどのようにしてこの「爆速化」を実現したのか、その具体的な方法と、私たちがこの事例から何を学び、どう活かせるのかを探ります。
何ができるのか?AI駆動開発の衝撃
ちばぎんCSが構築したAI駆動開発の仕組みは、システム開発プロセス全体にAIを組み込むものです。これにより、主に以下のことが実現可能になります。
- 開発工数の大幅削減:特にレガシーシステムのマイグレーション(移行)において、劇的な工数削減を達成しています。新規開発においても、従来の4.0人月が1.5人月に削減され、原価を57.8%削減しました。
- エンジニアの業務効率化:AIがコード実装や変換といったタスクを担うことで、エンジニアはより高度な「レビュー」や「仕様判断」といった業務に集中できるようになります。
- 技術的負債の解消:VB.NETのようなレガシーシステムのモダナイゼーション(現代化)が、AIの力を借りて効率的に進められます。VB.NET特有の複雑な仕様やライブラリによる単純変換の難しさも、AIが解決策を提供します。
この仕組みの核となるのは、ちばぎんCSが自社開発した生成AI活用システム「C-chatSupport」と、AIベンダーCognition AIのソフトウェア開発用AIエージェント「Devin」の組み合わせです。
どう使えるのか?DevinとC-chatSupportの具体的な活用例
ちばぎんCSは、このAI駆動開発の仕組みを二つの異なる案件で検証し、その効果を実証しました。具体的なAIの役割を見ていきましょう。
1. 新規システム開発案件での活用
- Devinの役割:個別の機能プログラム実装を担いました。これにより、AIが実際にコードを書き上げる部分を受け持ちます。
- C-chatSupportの役割:開発フローの中で、知識検索やドキュメント参照に活用されました。必要な情報を素早く見つけ出すことで、開発者の作業をサポートします。
- エンジニアの役割:Devinが生成したコードのレビューや、仕様に関する判断といった、より戦略的かつ人間的な判断が求められる部分に注力しました。
この体制により、従来の開発手法で4.0人月と見積もられていた工数が、わずか1.5人月にまで削減され、原価を57.8%削減することに成功しました。
2. VB.NETシステムのモダナイゼーション案件での活用
VB.NETからの移行は、特有の仕様やライブラリが存在するため、単純なプログラミング言語変換が難しく、工数やコストが膨らみがちでした。この課題に対して、ちばぎんCSは以下の方法で取り組みました。
- DeNA AI Linkの支援:事前にVB.NET特有の技術的課題を整理しました。これにより、AIに作業を任せる前の準備段階が効率化されます。
- Devinの役割:ソースコードの変換を担いました。複雑なVB.NETコードを他の言語に変換する作業をAIが実行します。
- C-chatSupportの役割:変換されたコードの仕様や実装方針を比較検討する際に活用されました。AIが生成した結果の評価・分析を支援します。
この結果、従来の開発手法では12.5人月を要すると見積もられていた工数を、わずか2.0人月にまで縮小し、原価を81.6%も削減するという、驚異的な成果を達成しました。
試すならどこから始めるか?AI駆動開発への第一歩
ちばぎんCSは、今回の検証で得たノウハウを基に、AI駆動開発の全社展開を見据えています。DevinとC-chatSupportを組み合わせた開発手順の整理や、どのような開発案件にAI駆動開発を適用できるかの検討、品質管理ルールの整備を進めているとのことです。
私たち開発者やWeb制作者が、このAI駆動開発の恩恵を享受するために、どこから始めれば良いでしょうか?
- 小規模なPoC(概念実証)からスタート:まずは自社で抱えている小さな課題、例えば特定のモジュールのリファクタリングや、小規模な新規機能開発などにDevinのようなAIエージェントや生成AIを導入し、効果を検証することから始めるのが現実的です。
- 課題の明確化:「レガシーシステムの移行が滞っている」「新規開発のスピードを上げたい」など、AIに解決させたい具体的な課題を明確にすることが重要です。
- 既存ツールとの連携検討:自社で既に利用している開発ツールやワークフローに、どのようにAIを組み込めるかを検討します。ちばぎんCSのC-chatSupportのように、自社特有の知識ベースを持つAIを開発することも有効な手段となり得ます。
- 外部パートナーの活用:DeNA AI LinkがちばぎんCSを支援したように、AI駆動開発の導入をサポートする専門企業に相談するのも一つの手です。特に金融機関やIT企業は、同様の支援を受けられる可能性があります。
AI駆動開発は、エンジニアの働き方を大きく変え、システム開発の未来を切り開く可能性を秘めています。この先進的な取り組みを参考に、皆さんの現場でもAIの力を活用し、開発プロセスの「爆速化」に挑戦してみてはいかがでしょうか。


